将来に向けた貯蓄は必ず必要となってきます。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」によれば、60代2人以上世帯の貯蓄は、平均で1745万円、中央値で875万円となり、貯蓄がゼロという世帯が18.3%もいたのだそうです。
その反面、3000万円以上の世帯の割合は19.6%となり、貯蓄ゼロとほぼ同数が3000万円以上貯蓄しているようで、格差の出て消ている日本の社会とはいえ、60代の貯蓄事情においても二極化していることが窺えます。
また60歳代の「単身世帯」の金融資産保有額を見てみると、平均で1305万円 、中央値で300万円となり、貯蓄がゼロという世帯が29.4%とやく割近い数字になってきます。
貯蓄がゼロとなれば、主な収入源は年金ということになるのですが、それでは貯蓄がなくても年金で生活できるのでしょうか?
厚生労働省の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見てみると、国民年金(基礎年金)では、平均で5万6252円、厚生年金保険(第1号)で14万4366円となり、家のローンや家賃のない場合でもなかなか厳しい金額となっています。
ましてや少子高齢化により今後年金の支給額が引き下げされていることは予想されますし、「もうちょっと貯蓄したほうがいいかも」と感じたときが行動を変えるチャンスです。
人生100年時代とも言われ、まずは将来どれぐらいのお金が必要になるか、じっくり考える時間も必要となるでしょう。