一生で使えるお金

一般的なサラリーマンの生涯年収は2億円なのだそうです。

これ、多いと思います?少ないと思います?

この数字、実は条件があり、60歳まで正社員として働き、さらには退職金も含んだ額であり、高専・短大卒、高卒、中卒などとして分類すると、中卒で1億8000万、高卒、高専・短大卒で2億、大学卒で2億5000万円と大きな開きが出てくるんですよ。

それでは次に「人生で一生涯にかかるにかかるお金はいくらか?」と考えが場合、一体いくらくらいになると思いますか?

総務省統計局のデータによれば、二人以上世帯の月間生活費は287,374円で、単身世帯の年間生活費は160,056円となっており、これを年間にすると二人以上世帯の年間生活費が3,448,488円、単身世帯の年間生活費が1,920,672円となります。

あとはこれに年数をかければ一生でどれくらい必要なのかがわかると思いますが、例えば、2人以上の世帯で現在20歳だとして80歳まで生きたとすると2億近いお金が必要となりますし、単身であった場合でも1億を少し超えるだけのお金が必要になります。

先ほどの生涯年収と比較してもギリギリですし、2人以上の世帯であれば、とてもじゃありませんが共働きでもしなければお金が足りなくなってしまう計算ですよね。

もっと具体的な例を見てみると、夫が60歳で会社を定年退職、妻が専業主婦である夫婦の場合、日本人の平均寿命に近い85歳まで生きたとしたら、どのくらい老後資金が不足するのでしょうか?

2018年の総務省の家計調査年報よれば、二人以上の世帯の消費支出は、60~69歳までは毎月29万1,019円、70歳以上では毎月23万7,034円だったのだそうで、そう考えると老後にかかる支出は約8,043万円となります。

老後25年でこれだけのお金が必要となるとちょっと不安になったりしませんか?

若いうちなら大丈夫だろうなんて思うかもしれませんが、年齢は人の体を衰えさせますから、若い頃には大丈夫だったものが、だんだん大丈夫でなくなっていったりします。

例えば、怪我をしてもすぐに治らないとか、体の疲れがすぐに抜けないなど、若い頃のイメージで生活するのはほとんど叶いません。

さらに先ほどの必要なお金の中には、怪我や病気などによる医療費は含まれておらず、医療費などのことを考えると約9千万円ほどが必要になってくると思っておいた方がいいでしょう。

また60歳以上の収入については、2019年1月に厚生労働省が発表した夫婦2人分のモデルでは年金額が月22万1,504円となっています。

とはいえ、この金額は、夫が平均月額報酬42万8,000円で40年勤務となっているので、実際のところ、あまり一般的な数字ではないということも理解しておいてください。
このモデル例は平均の数字ではなく、少し裕福な家庭だと思っておいてください。

このあまり一般的ではない老夫婦の場合でも、65~85歳までの夫婦の年金総額は5,581万9,008円と先ほどの老後にかかる支出約8,043万円と比較すると、全く金額が足りていません。

年金生活だけでは、約2千500万円ほど足りないのです。

そう考えると、定年退職するまでには2千500万円ほどの貯蓄がなければならないわけですが、その準備を現在行っていますか?

老後、年金だけでは確実にお金は不足するわけですから、いまのうちに老後の人生プランを設計しておき、お金を貯蓄していくようにしたほうがいいでしょう。

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