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こどもNISAの60万円枠に祖父母がお金を出したら、贈与税はどうなる?

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2027年1月から、0〜17歳の子どももNISAのつみたて投資枠を利用できるようになります。

年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円となっており、子どもの将来に備え、親だけでなく祖父母も資金を出そうと考える家庭があるかもしれませんね。

そこで気になってくるのが贈与税。

祖父母が孫のために60万円を渡し、そのお金をこどもNISAで運用するというのは誰でもが思いつくことでしょうけど、年間投資枠の範囲内なのだから、税金の心配もないのでしょうかね?

その答えを考えるには、「NISAの非課税」と「贈与税の非課税」を分ける必要があって、NISAが非課税にするのは、投資で得た売却益や配当・分配金で、祖父母から子どもへ資金を渡す場合、贈与税のルールが関わってきます。

つまり投資枠が60万円あることと、60万円までの贈与に税金がかからないことは、別の話になってきます。

こどもNISAの60万円と、贈与税の110万円は別々の枠

まず、2027年から始まる未成年者向けNISAの仕組みについて、こどもNISAでは、0〜17歳の年間投資枠が60万円、非課税保有限度額が600万円となっていて、対象となるのは、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託で、通常のNISAと同様、対象商品から得られる運用益が非課税になります。

一方、贈与税の暦年課税には、年間110万円の基礎控除があり、これは1月1日から12月31日までに一人の人が贈与によって受け取った財産の合計額から差し引くものとなっています。

ここで重要なのは、110万円が贈与する人ごとに設けられた枠ではないことであり、祖父から60万円、祖母から30万円、親から20万円を受け取ったとした場合、いずれも同じ子どもへの贈与であれば、合計は110万円となり、他に贈与がなく、暦年課税を前提とすれば、基礎控除の範囲内に収まることになります。

でも、同じ年に別の親族からもお金を受け取ってしまった場合、その分も合計に加える必要があり、こどもNISAに入れるお金だけを見ていては、年間の贈与額を正しく把握できないことに。

祖父から100万円、親から60万円なら贈与税はいくら?

具体的な金額でみてみると、祖父が子どもの預金用に100万円を渡し、父親がこどもNISAの投資資金として60万円を渡したとする。子どもがその年に受け取った贈与の合計額は160万円になりますよね。

項目金額
祖父からの贈与100万円
父親からの贈与60万円
年間の贈与合計160万円
基礎控除110万円
基礎控除後の課税価格50万円

この場合、基礎控除を超えた50万円が贈与税の計算対象となり、さらに贈与を受けた子どもが未成年で、ほかに税額計算へ影響する事情がない場合、一般税率の対象となります。

基礎控除後の課税価格が200万円以下なら税率は10%なので、贈与税額は5万円となる。

つまり、祖父母と親がそれぞれ別の目的で資金を出していても、受け取る子どもが同じなら、原則として贈与額は合算して考える必要があります。

この計算によって「年間の贈与が160万円なら必ず5万円の税金が発生する」んだと考えてしまうのは禁物で、ほかの贈与や適用される課税制度などによって計算式は変わってくることに注意しておきましょう。

祖父母が子どものために出したお金は、すべて贈与になるのか

ここで、もう一つ区別しておきたいのが、子どもの生活費や教育費として渡すお金で、扶養義務者である親や祖父母などから受け取る生活費・教育費については、通常必要と認められる範囲で、必要な都度、直接その支払いに充てるものなら、贈与税がかからない場合があります。

例えば、祖父母が孫の入学金や授業料を必要に応じて負担するケースと、将来の教育費に備えてまとまった金額を孫に渡し、そのまま預金や投資に回すケースとでは、税務上の扱いが異なってきます。

生活費や教育費という名目であれば、いくら渡しても非課税になるわけではないですし、必要な都度使うための資金なのか、将来に向けて貯蓄・運用するための資金なのかが重要になってきます。

こどもNISAに入れる資金は、将来のために保有・運用する財産であり、そのため、祖父母が教育費のつもりで渡したお金であっても、生活費・教育費の非課税扱いがそのまま適用されるわけではなく、資金の名目だけで判断せず、実際の使い方を確認しておきましょう。

子ども名義の口座に入金すれば、贈与は成立するのか

贈与税を考える際、金額だけでなく、実際に誰の財産になっているかも見落とせません。

祖父母が孫名義の銀行口座にお金を入れたとしても、それだけで贈与の実態が明確になるわけではなくて、子どもへの贈与として扱われるかどうかは、贈与の合意や財産の管理状況など、実際の事情に基づいて判断されることになります。

こどもNISAで運用するなら、誰が資金を出したのか、誰への贈与なのか、資金をどのように管理しているのかを整理しておくことが重要で、金記録や贈与に関する記録を残しておけば、後から資金の経緯を確認しやすくなります。

また、2027年からの未成年者向けNISAでは、原則として18歳になるまで資産を払い出すことはできません。

12歳以降は、子どものための資金であることや本人の同意など、一定の要件を満たせば払い出しが可能となるのですが、子ども名義で投資する以上、単に親や祖父母が自由に使える資金を置いておく口座とは異なる点も理解しておきましょう。

こどもNISAの投資額を決める前に、年間の贈与額を確認する

こどもNISAを使って子どもの将来に備える場合、年間投資枠の60万円だけで資金計画を立てると、贈与税の計算を見落とす可能性が出てきます。

確認しておきたいのは、まず子どもがその年に受け取る贈与の総額で、祖父母からの資金、親からの資金、ほかの親族からの贈与があれば、それぞれの金額を合計し、そのうえで、贈与税の基礎控除や、生活費・教育費に関する非課税の扱いが適用されるかを確認するようにしましょう。

NISAの年間投資枠は、投資できる金額の上限であり、贈与税の基礎控除は、贈与を受けた財産に対する税額を計算する際の控除額です。

目的も計算方法も違うため、片方の枠に収まっているからといって、もう片方まで自動的に非課税になるわけではないことに注意しておきましょう。

祖父母が孫のために資金を出すこと自体が問題ではありませんし、投資資金を誰の財産として渡すのか、年間でいくら受け取るのかを把握しておけば、こどもNISAの制度と贈与税のルールを切り分けて考えることができます。


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